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KOCOMATSUでミズナラ・ラブフルートを吹いた時間

  大切なものが自分のそばから居なくなった。あまりにも突然の出来事で、多分自分の感覚は凍りついているのかもしれないと探ってみたけれど、酷く冷たくはなっていないことが分かりました。

 事態をちゃんと受け止めきれていないからなのか、静けさだけが自分の中にあるような気がします。自分の足元が根こそぎ奪われる。そういう体験を、どれだけ辿ってきたか...。その時自分はどこに立てばいいのか....。

 そこに起こる出来事が持っている真意(深意)を注意深く見詰めること。多分強烈な喪失感や孤独の中に置かれてきた自分が、自然と感じ、辿り着いた心の場所があるのかもしれません。

 何かがそれを与え、それを奪う。そして自分の心の奥深いところにやってくる。そういうことが、今も起こっているような気がします。彼ら(フルート達)決して自分が作り上げ、所有している物などではないことを、改めて確かめる時なのかもしれません。

 それがなぜそこにあるのか。それが何故ラブフルートなのか。これは出会って以来変わらず思い巡らしてきたことでした。多分自分が認識し、言葉にしてきた、その奥にある実質へと招かれているような気がします。

 そんなあれこれを静かに思いつつ、一人の時間にKOCOMATSUに入り、残されたフルート達にじっくりと息を注いでみました。それぞれの木々の響きを確かめながら、誰の手に渡るか決まっていないけれど作りたくなって手を動かしてきたミズナラのラブフルートに息を注いでみました。

 その響きに包まれているうちに、静かに、うっすらと涙がみじみました。自分の心の奥底に悲しみがあるのだろうかと思ったけれど、そうではなかった....。そこに浮かび上がった響きの美しさに心が震えたのでした。

 ラブフルートに息を注ぐ時、そこには自らの存在の始まりがあり、今の瞬間があり、これから起こることへと繋がって、そのすべてを感じて過ごす瞬間なんだよ....そんな事をお伝えしレッスンを続けて来ました。多分、そんな風にしてそれぞれの響きの中で過ごしてきたからでしょう。

 その姿かたちは失われたとしても、彼らと過ごしたその瞬間の豊かさは、次につながる道へと思いを促してくれるのだと思うのです。何となくですが、心の内側はゆっくりと次の道へと向かっているような気がしています。

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by ravenono | 2010-12-31 20:11 | KOCOMATSU

なんとなくKOCOMATSU

 久々のKOCOMATSU宿泊者との真夜中時間。人が語り合う時間は不思議なものです。大量のラブフルートを盗まれた、その夜の来訪者はちょっとした救いでもあったかもしれません。

 目覚めと共に除雪作業と朝食準備作業分かれて、空腹の極みで朝食を頂きました。いつか訪ねたいと云ってた方が、年末を迎えてようやくKOCOMATSUに来ることができました。冬のKOCOMATSUは、ゆっくりと日差しが長くなる中で新しい光を受け取っています。

 二人の宿泊者。一人が道東に旅立ち、残ったお一人とゆったり時間を過ごしました。やがて、二人の来訪者が来年1月のイベントの打ち合わせを兼ねて加わりました。さらに、フルート盗難事件を心配してくださった方からの電話があり、この機会にKOCOMATSUに行ってみようと云うことになりました。

 6人がそれぞれのつながりを持っていて、挨拶が続き、やがてなんとな~く気ままなセッションになり最後は全員で年末歌声隊状態で、それぞれ勝手気ままに声を出してすっきり解散になりました。

 当初予定の方と、地元の温泉にでもゆっくりはいってのんびり夕食でもできたらいいねということでしたが、フルート盗難事件のために変更に次ぐ変更。

 深夜の会話は伊賀の里や関西の流れで終わりではありませんでした。それはKOCOMATSUまで引き継がれ、どうして人はこんなにおしゃべりして生きていくんだろう~?という素朴な自問が残りました。
 
 な~んにもないKOCOMATSU、な~んにも特別決めていないKOCOMATSU。だから気ままにやって来られるのでしょう。
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by ravenono | 2010-12-31 12:05 | KOCOMATSU

移ろい続ける

 KOCOMATSUを訪ねてくださるみなさん。来訪の30分前にはお知らせくださると、室内の暖房を入れてお待ちします。冬はさすがに寒いですから、来られた時に温かくしてお迎えしたいと思っています。

 さほど広くはないのですが天井が高いので、温まるのに時間がかかります。よろしくお願いします。
冬のステンドは、どこか不思議な感覚があります。周囲の変化、背景の変化で、そこにあるものの意味や感覚が違って来るのでしょう。

 だとすれば、生きると云う動きの中では、常に変化が起こり続けているとも云えそうです。ある瞬間に感じたものを、持ち続けながら、その瞬間の意味もまた変化し続ける。そういう変化の断片を積み重ねながら一枚の絵を描いている。そんな人生の感じ方もあるのかもしれません。
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by ravenono | 2010-12-16 13:36 | 光の移ろい

何かが待っている

新しい年のKOCOMATSUがどんな姿を見せてくれるのか、今からゆっくり楽しもうと楽しみにしています。1月には屋久杉を巡るワークの予定があります。吹き初めの集まりも予定されていますので、その中でKOCOMATSUを紹介し、初めて訪れる方もおられると思います。

 ふらりとKOCOMATSUを訪れる。そういう事がいろいろありました。これからも、ここで休んだり自分を見つめたりしながら旅を続ける方々がおられるのだと思います。

 何も考えてはいないけれど、きっと何かが待っている。そんなことを思い巡らしながら、冬の光に浮かび上がるステンドの動きを見つめています。人からではない、何かが語りかけてくれる、そんな時間、空間を楽しみ、喜びとする人たちとの出会いが待っているのでしょう。
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by ravenono | 2010-12-13 10:48 | KOCOMATSU

三味線たっぷり

 KOCOMATSUで三味線の響きがたっぷりの時間が終わりました。多彩な三味線の響きを十分に感じるライブとなりました。天候を心配していましたが、それも何とかなりました。

 ほんとに繊細な響きが良~く聴こえてくる空間だと、改めて感じる時間でした。シンプルに、じっくりたっぷりというスタイルはこれからも大切にしたいと思っています。

 随分前のことですが、20人ほどの仲間で海でキャンプをしたのですが、この時のメンバーの希望はウニをたっぷり食べたいというものでした。じゃあ、もう当分ウニは見たくないというぐらいたっぷり食べようと計画しました。

 浜の下調べに出かけ、漁師さんと掛け合い、一人でウニ丼3杯は食べられるくらいの準備をしてもらいました。ウニ丼、ウニいり焼うどん、焼きウニ、スープ、刺身。勿論、この他にも魚貝類や肉類もありましたが、さすがにもうウニは食べられないところまでになりました。一夜の出来事ですが、多分死ぬまで忘れない体験のひとつだと思います。

 今回の三味線ライブ。集われた方々にとって、かなり印象に残る体験になったかと思います。その体験を思い出すだけで、元気や喜びが湧いてくるようになれば嬉しいです。

 音の響きがどれほど直接的に心に影響を与えるものなのか、再確認する時間でもありました。遠方からの来客、大きな拍手が、演奏者の次の元気に繋がるのだと思います。

 多分、今年最後のKOCOMATSUイベントだと思います。また、新しい動きになるだろうKOCOMATSUをご一緒に楽しみつつ生かしていければ幸いです。
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by ravenono | 2010-12-07 12:55 | 響きあう