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アイヌ長老と12時間

アイヌエカシ石井ポンぺさんの個性は服装にも、楽器にも、お話にも一貫して現れています。トリックスターとして世界を駆け巡っていることを思えば、納得です。

 「私が演奏しているのは、トンコリではなく、ポンコリだ」と言います。確かに調弦も個性的。ポンコリには波の音が隠されていて、良い頃あいのところで聞こえてくる。南米のレインスティックのようなピン(針や釘)を仕込んではいないので、実に素朴な響きがします。

 ポンコリはかなり個性的な作り方をしています。皆を楽しませ、喜ばせる仕掛けが嬉しい。伝統的なアイヌの世界とは似ても似つかないものが飛び出してきます。

 ポンコリの調弦とポンぺさんの歌が抜群の調和を見せてくれます。木の皮を使った胴体からは、良い響きが聞こえてきます。独特の節回しで、どんな曲もポンぺ風に変身します。時代を見つめた鋭いメッセージも聞こえてきます。その世界に身を投げ出して居ると、生きて行く楽しさと喜び、そして深い悲しみと痛みが混じり合いながら心に届きます。

 ポンぺさんは、KOCOMATSUの響きや雰囲気を気に入って、心地良さそうにポンコリを弾き、ドラムを叩き、歌いあげてくれました。

 自然との繋がり、人としての生き方を生身の純粋のアイヌから直接感じ取る。何も考えず、捕らわれるものも、生活の事も忘れ、一人の少年になって一緒に旅をしてみたい。知っているはずの事も、未知の事もひっくるめて....。

 学びでも教えでもなく、知識や情報でもなく、生きて関わる時間の大切さを思います。セミナー、講座、資格がいっぱいの時代が、どんな社会を作り出しているのか。根本から、そのあり方を見つめ直さなければ、人は多くの知識を持ち情報を得ながら疲弊する矛盾を抱え続けるでしょう。

 行動の背後で金銭的計算をすれば、どんなに良いものであっても、純粋な意識から遊離していくでしょう。ビジネや経済という概念がどんな価値観や社会から生まれて来たかを吟味すれば、自ずと結果が見えてくるように思います。一律の金額は、個々人にとって全く違った意味を持つだろうし、もっともそれを必要とする人が、遠くに追いやられてしまう状況に目をつぶってはいけないと感じています。

 こういう事に関しても、ポンぺさんには明確な基盤があり、それが自由な生き方を持続させているのだと思います。今回の集まりはその点で、実に自由で楽しいものになったと思います。

 それぞれが作ったイタドリの笛とポンぺさんの音楽が混じり合い、自由な会話が生まれ、何が飛び出すか分からない時間が楽しかった。やがて、そのまま食事会になり、しばらくたってからアイヌと和人の深くて暗くて長い道のりに関する話が始まりました。

 言葉数が多くなかったからこそ、重い痛みを伴う風が吹き始め、それは朝鮮民族に対する流れと繋がり、差別と屈辱と苦悩、葛藤と戦いの現実へと向かいました。それは表立って語られはしないけれど、どんな文献よりも生々しく、はっきり記憶し語り告げられるべきものだと思います。

 8時か、遅くても9時には帰ると言っていたポンぺさんが、最終電車ギリギリまで楽しく自由に過ごせた事が何よりでした。僕らは思いつくままに歌い、声を上げ、手を叩き、談笑し、彼を見送ってからも会話が続きました。
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by ravenono | 2011-07-30 15:41 | KOCOMATSU

アイヌである事

 この時期にアイヌエカシをKOCOMATSUにお招きしたのは、とても意義深い事と感じています。

 開始時間の少し前にポンペさんが来られ、暫らく気ままにお話しをしながら参加者の皆さんを待ちました。ポンペという名前が不思議で仕方なかったので、率直に尋ねてみました。

 末っ子だった事もあって、小っちゃくて、可愛いという意味でした。生粋のアイヌであることも教えて頂きました。この集いはとても大切なものになりました。

 皆さんが集まるまでに、川辺に行ってイタドリを採って来る事にしました。イタドリを見つけて採集する時、ごく自然に感謝を現す手の動きを見て、ハッとしました。

  教えでも儀式でもパフォーマンスでもなく、彼は大地と繋がり、自然に深い敬意と感謝をしながら生きている事が良く良く伝わって来ました。自分の自然に対する姿勢が、あまりに薄っぺらな事に気付かされ、恥ずかしさでいっぱいになりました。

 自分なりに自然を大切に思って生きて来た筈なのですが、それは言葉や知識の要素が大きかったのだと痛感しました。自分も子供の頃にはイタドリで遊んだり、かじって喉を潤した事もありました。ですが、感謝して切り取ったことは一度もありませんでした。

 この原稿を書きながら、ポンペさんの仕草を真似て見ました。そして深い感動に包まれました。涙が次々と溢れてきます。この素朴な動きのなかに、身体と心が同時に満たされ、自然と一体化する不思議な感覚があります。

  久々に純粋な感動でいっぱいになっています。言葉にすると、何処かしらひずみが出て来そうなので、諦めます。私が願っていた事、心が求めていた事が、何気ないイタドリの笛作りの準備に出掛けた川辺で待っていたのでした。

  知識でも情報でもなく、生きたアイヌエカシとの時間そのものこそ、今回どうしても分かち合いたい事であり、それは最初の場所で待っていました。

  イタドリを集めてKOCOMATSUに戻り、ポツリポツリやって来る方々に、アイヌのイタドリの笛作りを伝授し、次の人に伝えます。
この笛は熊除けなどに使われていたものです。

  やがてアイヌ料理の準備が始まりました。この間に、熊の事、狐の事、野草の事、屯田兵達との様々な出来事。蝦夷地の厳寒の世界が和人とアイヌを決定的に二分した事、ニリンソウとトリカブトの事、住居の事、食事やおやつや子供達の遊びの事、その他にも沢山のお話しを聞く事ができました。

  それらは全て、ポンペさん自身が体験して来た事でした。熊との遭遇体験も、興味深いものでした。出来上がった料理を頂きながら、 ゆっくりたっぷりお話しを伺い、のんびり談笑した後にポンペさんの演奏や歌が始まりました。(つづく)
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by ravenono | 2011-07-28 02:46 | KOCOMATSU

KOCOMATSUの看板&案内板

昨日、KOCOMATSUの入り口に看板が立ちました。これまでにも、看板のデザインや設置などの仕事を手掛けた事はありましたが、今回は自分のいる場所ということで、気分は違います。

 改めて、ロゴとかマークとか看板の役割を感じています。どうということのない普通のおじさんが、きらっとするバッジを付けただけで、印象が激変する。小さな印が、そこから発するイメージを引き出し、人の心理を変えてしまう。

 考えてみれば、国旗やマークの存在が、様々な価値観の前提として機能することは珍しくありません。
今回のKOCOMATSUのマークデザインは、KOCOMATSUのために一肌脱いでくださったプロデザイナーのD/Hさんでした。

 何度もイメージを巡ってやり取りをしつづけ、ようやくまとまったのでした。この小さな空間のために、たっぷりとエネルギーを注いでくださる姿は、強く印象に残ります。目に見えない作業を積み上げ、何度も作ったり壊したり。そんな中から、ゆっくりと浮かび上がってくる。そのプロセスから学ぶ事がいっぱいあります。

 今回は、D/Hさんのデザインを元に、彫金作家のS/Nさんと打ち合わせて看板が出来上がりました。S/Nさんは風見鴉の製作者でもあり、今回は合わせて風見鴉のメンテナンスもしていただきました。

 あの建物は何だろうという周囲の方々の目は、看板がつくことで変化しはじめるでしょう。とはいっても、相変わらず、あそこで何をやってるんだろう、何のための建物だろうという思いは続くでしょう。

 マークの下のスペースには、イベント等のお知らせもできますので、ゆっくり何かが伝わっていくのだと思います。

 このマーク以外にも、KOCOMATSU案内リーフやココオシのリーフを作ってくださったY/YさんとT/Yさんご夫妻。皆さんの思いが繋がって、KOCOMATSUを訪れた方々が、生き生きと旅を続けられますように!

 8月7日には、一周年感謝会を予定しています。KOCOMATSUが生まれた事も、多くの方々が来て下さった事も、これからどうなるんだろうな~という楽しみも含めて、お出かけくだされば幸いです。

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      製作者のS/NさんとKOCOMATSUサインのツーショット
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by ravenono | 2011-07-14 15:31 | KOCOMATSU

チェルノブイリと福島原発 レポートその8

コメントとして推奨できること
田澤 賢次(富山医科薬科大学名誉教授)

メールアドレス:
tzwa@vanilla.ocn.ne.jp

確認することのできない放射性核種の体内蓄積に私達はどのように対処すべきか!
特に被曝予防の効果的な手段として、蓄積された放射性核種排泄のために、ライフス
タイルの中に規則的な放射性核種除去方法を実践して対処するべきである。

1.ペクチン含有の食品、飲み物の摂取を積極的に心掛けること
(特に、リンゴ、干しブドウ、ブドウ、海藻類にはペクチン質が豊富なので積極的に摂取する)

2.特に、子供と妊娠した女性は上記のペクチン含有食品を積極的に摂取する

3.放射性核種で汚染された可能性のある地域の住民は、非汚染のクリーンな食品類の摂取
はもちろんであるが、しかし極めて困難であることからなるべく食物繊維の豊富な食品を毎日   の生活の中に規則的に摂取できるように工夫する

4.特に有効性が高いリンゴペクチンの摂取が進められるが、このペクチン質は
皮付きリンゴ一個(4個(約200g)当たり約0.2~0.8%(約0.4~1.6g)含み、食物繊維としては2%(約4g)含むので、ペクチンの効果的な一日摂取量を2g/dayとすれば、リンゴ一個半から五個を食べることになるが食物繊維も存在することから毎日皮付きリンゴ二個程度が推奨される(ネステレンコ博士論文で使用されたVitapectは毎日10g(5gX2回)服用しているがペクチン質が20%なのでアップルペクチンとして2gを摂取したことになる)

5.製品化されている低分子化アップルペクチンの摂取ができれば理想的である
(低分子化されたアップルペクチンは活性酸素の消去能に優れている(田澤)

6.
野菜やキノコ類は水に浸す、茹でる、塩漬け、酸漬けにすることで汚染した放射性核種の線量を数分の一に減らすことができる

付記
:作用等に関して
7.Cs-137の体内取り込みは、94%が食べ物から、5%が飲み物から取り込まれ、残りの1%は空気からであることを知っておく

8.子供に対するCs-137の影響は、特に心血管系、神経系、内分泌系、免疫系と腎臓、肝臓、眼などあり、病的変化をもたらす

9.ペクチンは消化管でCsに化学的にイオン結合するといわれ、他にも緩衝作用、吸着力、解毒作用(G. Malyoth)と静菌作用(田澤)を発揮することから総合的に便量を増やしCs-137排泄にも有効に作用すると思われる

10. ペクチン摂取は、血清K,Zn,Cu,Feなどの微量ミネラルのバランスには影響し(V.Nesterenko)
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by ravenono | 2011-07-12 03:10 | KOCOMATSU

チェルノブイリと福島原発 レポートその7

12.
1996年から2007年に、160,000人を超えるBelarussianの子供達は18日から25日間の治療コースとして経口的にVitapect(1日に2回の5g)を服用することにした。その結果はそれぞれの治療コースの後でCs-137放射能レベルは平均30%から40%の減少を示した。長期の経験に基づいて、BELRAD研究所は、放射性の汚染された領域に住むすべての子供達が従来の配給食糧とともに経口的なペクチン添加された食品を毎年4回のコースで治療を受けるように勧めている。

過去11年間のBELRAD研究所の活動からみて、327,000人を超える子供達の体内に含まれているCs-137のレベルをコントロールすることで放射能恐怖のアラームを惹起することなく、被曝予防についての知識の普及と個人的な責任のもとに各人の健康についての優れた留意感覚をもたらしたといってよい。

13.3 放射線直接測定に基づく被曝予防の新しい原則

過去11年間のBELRAD研究所の経験から放射能に汚染された被災地における効果的な被爆予防は、子供にとっては公的に認められている危険被爆線量(i.e. 15~20 Bq/kg)の30%になったら治療介入しなくてはならない


1. 極度に汚染されたBelarussian地区で個々人に集積されているCs-137の全身放射線量の直接測定は、10サンプルのミルクと10個のジャガイモに集積しているCs-137の量に基づいて公的に決められた線量であり、過小評価されているために年間の人への被爆線量はそれの約3倍から8倍になる可能性があり、効果的な被爆予防からみて当てにならないことを示している。

2. 真に汚染された人々の放射被爆線量は全身を直接測定する方法で得られたCs-137被爆線量のデータに基づくべきであることは明らかである。それはまた体内に集積された放射線量を示すものである。このことはChernoblyによって影響を受けるBelarusの各地区からの地区特産の実際のサンプルを通じて行われるべきである。

3. 医学的評価を含めて体内に集積されたCs-137線量の全身的測定を用いることによってのみ原因との相関関係が明らかとなり、体内の病的状態の悪化と人々における体内放射性核種の集積状態が共に明らかになるはずである。この時期においても、Chernoblyの汚染地区としてのBelarus, Ukraineと,European Russiaからのみ得られるデータであることを認識すべきである。ここに掲げた資料は被曝予防の計画的推進に誠に大事なものであり、人々を治療しBelarus地区の最小の被曝の人々をも救うべく意識を持つことのコミュニティを世界的に広めることを説得すべきである。その結果、Chernoblyの大災害の次元が理解可能となろう。

13.4
Chernoblyの子供達のための国際的な援助が特に効果的であろう場所は世界中でChernoblyで起きたような核溶解に帰する大災害を長期的に対処できる国はほどんとないといってよい。特に被害の大きかったUkraineやBelarusなどの国々は国際連合や国際的組織から援助の手を差し伸べなくてはいけないし、個人的にも又個々の財団も同様であろう。

年間を通じてChernoblyの子供達が10万人規模で健康を快復すべく他国で治療を受けている。多くの国の医師達が被曝汚染されたChernobly、この歴史上かってないほどの大災害の被災地においてその影響を最小限にとどめるべく無料奉仕で働いている。


食品材料のモニターのための長期にわたる経験、また被爆地区に住む住民の身体に蓄積された体内放射性核種のレベルなどそれを基礎資料として、国際的にも国内的にも効果的なプログラムを邁進すべく以下のような提案をさせていただきたい。

・ 体内に集積した放射性核種レベルと関連して、特に子供達にどのような病気があり、その頻度を検討する研究組織

・ 全ての被爆地区に、特に子供達であるが正常な個々の放射線量の分析と計算、これを遂行するためにBelarus市は移動実験室を置くことで8名、あるいは12名、15名の増員をする。Belarussian systemと同じく実際に科学的な臨床センターなどを立ち上げ、高放射能集積の集団を個々に定期的に放射線量の分析を行う施設をUkraineとEuropean Russiaに建設したい。

・ 種々のペクチンを基本とした食品と飲用物を、特にりんご、干しぶどう、ぶどう、海草を中心に商品化する。特に被爆地区において避けることのできない食品を摂取せざるを得ない時には個々人の被爆予防の効果的方法として放射性物質の除去に役立つものとして開発する。

・ BELRAD Instututeの経験を利用して、独立した放射能の監視と地域の食品群の放射能のコントロールをする。これらまでの施設を取り替えることなく、既存の公式なシステムに追加する。

・ 予防的監視のために経口摂取用のペクチン含有食品の定期的コースの設定などである。

Chernoblyの極度の放射能汚染地区においてこの大被害の実情の22年後が示したものは国際的にも認められる個々人に対する放射線量の限界は1mSv/年程度である。それの原因は地域で汚染された生産物をどうしても摂取消費せざるを得ないからである。このように、体内に集積する放射性核種のレベルをでき
るだけ少なくするための最終的忠告としては汚染されていない食品を摂取することである。

 しかし、汚染されていない食品が入手できない地域の人々には吸着性に優れた放射性核種の除去のできる可能性のある食品を提供するべきである。

放射性核種の吸着性に優れた、あるいは少々劣るが効果的な食品は存在する:例えばアルギンギン酸に富む海藻類を用いた食品類はSrを減少させ, 鉄とシアン化銅(例えば、フェロシアニド青)はCsの減量に役立つ。活性炭やセルロース、種々のペクチン類は体内に蓄積された放射性核種の排泄に効果的である。
特にアップルペクチンを含んだ食品は、治療的意味合いもあってCs-137の放射性核種の排泄に効果的である。では我々は何をなすべきか:

・ 充分に有効な成分量を含んだ食製品を用いてCs-137体内集積を減らしなさい
--
吸着剤の混じった飼料を雌牛に供給して、得られたミルクからクリームとバターを生産するように、またミルクを分離しておくようにする。

・ 子供と妊娠した女性の身体から放射性核種の除去と重金属を増大させないためにクリーンな食料品、特に除去機能を持った食品類を提供して護りなさい。

・ 地方の食料品と生活様式を考慮して既存の入手可能な食品の放射性核種汚染と、住民(特に子供)の身体の中の放射性核種濃度の測定レベルを住民に知らせるべきである。

・ チェルノブイリで汚染された地域の人々のため、被曝予防の効果的な手段として、ライフスタイルの中に規則的な放射性核種除去方法の実行の仕方を指導するべきである。

和訳責任者 田澤賢次

富山医科薬科大学
名誉教授
(住所 富山県射水市南太閤山7-18)

電話:0766-56-5631
携帯:09093939649

メールアドレス:
tzwa@vanilla.ocn.ne.jp


使用されている
原子記号の金属名

Cu:銅     Cr:クローム     Cs:セシュウム   I :ヨウ素

Rb:ルビジュウム   Pu:プルトニュウム    Zn:亜鉛

Ce:スカンジュウム   Co:コバルト   K:カリウム

Sr:ストロンチュウム   Ca:カルシュウム   Fe:鉄
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by ravenono | 2011-07-12 03:06 | KOCOMATSU

チェルノブイリと福島原発 レポートその6

1. 1981年に、2年間の臨床試験に基づいて、食品添加物について世界保健機構(WHO)と国連とAgriculuture組織(FAO)の合同委員会はペクチンを含む経口摂取食品は毎日経口摂取することにより効果的であり、無害であると宣言した(WHO、1981年)。


2. Ukraine とBelarusにおいて、種々のペクチンを基本にした製品を用いて蓄積した放射性核種の排泄にどのように関わるかについて長い間研究している(Gres’ 1997; Ostapenko, 2002; Ukrainian Institute, 1997)。

Zosterin-Ultraとして知られる水中に生存する植物(Zoslera)由来のペクチン含有製品はロシア原子力産業省において使用されている一般予防薬である。この吸収しないペクチンは血液注入用としてはゾステリン注射として用いられ、栄養学的にもまた代謝系にも無害のものである。経口摂取用としての液体
Zosterin-UltraはUkrainian Ministry of Health(1999)によって、経口食品と静脈注射用として用いることのできる生物学的作用を有する,治療的食品として承認された。


3. 1996年に、BELRAD研究所は、ペクチン含有食品物(Medetopect,,フランス; Yablopect、ウクライナ)を、Cs-137の排出を早めるためにその治療試験を開始した。

1999年BELRAD研究所は、”Hermes”Hmbh(ミュンヘン、ドイツ)と一緒に開発した、Vitapect粉末として知られているアップルペクチン添加物を作り上げた。それはBELRAD研究所によるとペクチン含有量が18%-20%から構成されていて、ビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンC、ビタミンE、ベータ・カロチン、葉酸から成っている;微量元素としてはK、Zn、FeおよびCaを補強し、そして香辛料を加えたものである。2000年以来よりBelarussian厚生省により承認されて生産されている。


4. 2001年6月から7月にBELRAD研究所は、シルバースプリングス保養地(Svertlogorsk市、ゴーメリ州)の「ベラルーシのチェルノブイリの子供」協会(フランス)と共に、体内被曝を被った615人を対象に、3週間の期間を定めて非機能の食品摂取群(Placebo)をコントロールとしてVitapect(1日に2回の5g
摂取)を服用した群とのダブルブラインドの研究を実施した。Vitapect(クリーンな食物とともに)を服用している子供では、Cs-137レベルは、クリーンな食物のみを服用した群の対照群よりずっと効果的に下降した (Table 13.1とFigure 13.1)。


Table13.1

2001年、Belarussian市のシルバースプリングス保養地における21日(615人の子供)間のVitapect服用後のCs-137集積量の減少率 (BELRAD Instituteのデータ)

Figure 13.1
21日間のVitapect服用(1日に2回の5g)後の子供の身体中のCs-137放射線レベルにおける減少 (Nesterenko等、2004 )

5. Vitapectを服用した別のグループの子供達は、Cs-137の特徴的活性の相対的縮小率が32.4±0.6%であったが、ペクチンなしのコントロールグループの子供達のそれは、14.2±0.5%(p<0.001)であった。

ペクチングループのCs-137のための平均効果的半減期は27日であったがコントロールグループの子供達のそれは69日であった。これはVitapectを服用したグループの子供達における実効半減期の縮小率が2.4倍であることを示している。

これらの結果は、クリーンな食品にペクチンを添加したVitapect服用が、Cs-137のレベルを減少させることにおいて、ただ単にクリーンな食品を服用するよりCs-137の相対的縮小率において50%以上高い効率であることを意味している(Nesterenko等、2004年)。

6. 7歳から17歳の94人の子供が彼らの初期のCs-137汚染レベルに従い全身のカウント(WBC)によって2グループに分けられた。16日間の間、経口でVitapect(1日に2回の5g服用)を与えられたグループのCs-137の著しい減少と彼らの心電図の際立った改善率が明らかにされた(EKG; Table 13.2)。


Table 13.2

Cs-137により汚染された子供達2グループにおけるVitapect服用後のEKGの正常化率の上昇 (Bandazevskayaet al.、2004 )

7. 2001年から2003年、「ベラルーシのチェルノブイリの子供」協会(フランス)、ミッテランの資金(フランス)、チェルノブイリ(ベルギー)の子供基金とBELRAD研究所はNarovlyansky地区、ゴーメリ州の1,400人の子供達(13の村を含む10の学校)を対象に通年で5回以上のサイクルでVitapectが投与された結果、Vitapectを摂取した子供達は、放射能汚染の程度が年間を通じて3倍から5倍の減少を示した。1つの村の子供達の結果をFigure 13.2に示した。

Figure 13.2

Verbovichi村 (Narovlyansky地区、ゴーメリ州)の子供達の身体中のCs-137(Bq/kg)の平均放射線量の変化、これらのデータは平均放射線量の変化を示す。点線はVitapect服用の期間を示す (Nesterenko等、2004 )

8.
経口服用されたペクチンがCs-137だけでなく生命維持に必要な微量ミネラル元素も除去するのではという懸念があったために、特別な研究として2003年と2004年に、被曝管理(BfS)専門のドイツ連邦政府機関のサポートを得たプロジェクト「高い放射能に被爆されたベラルーシの子供」の枠組の中で実行された。
このテストは3ヶ所のベラルーシ保養地(森林地、シルバースプリングス、およびBelarussian女子団)で実行された結果、Vitapectの投与は子供の血中における血清K、Zn、Cu、およびFeのバランス量に対して無害であることが示された(Nesterenko等、2004年)。

9.
ドイツ、フランス、イギリス、およびアイルランドの「チェルノブイリの子供」NGOの依頼により、BELRAD研究所は、これらの国の健康プログラムに参加のための出発の前と再び帰った後の子供達におけるCs-137の線量測定を実施した。ただ単にペクチンの含まないクリーンな食物を食べた子供はCs-137レベルにおいて約20から22%の減少示したがVitapectを25日から35日間に服用した治療コースの子供達はより優れたCs-137の減少率を示した(Table 13.3と13.4)。

Table 13.3

2004年のフランスにおける30日間のVitapect服用による46人の子供の放射線量の減少(BELRAD研究所データ)

Table 13.4

Belarussianの子供達に対するVitapect投与の前後における各施設間の放射線量の減少率結果(BELRAD
研究所データ)

10. 1つの実験における放射線量の縮小の頻度分布をFigure 13.3において示した。Vitapect服用グループの子供の放射線活性の相対減少率は単純平均32.4%であり、中央値はそれぞれ33.6%であった。一方、Vitapectを含まないクリーンな食物を摂取したグループのそれはただ単に単純平均14.2%、中央値は13.1%であった。このことはVitapect服用グループの効果的半減期が27日であることとVitapectを含まないクリーン食物を摂取したコントロールグループのそれが69日であることと相関している。

Figure 13.3

Belarussianの子供達に対してVitapect投与を行った時のCs-137身体放射線量の相対的な縮小状態 (Hill等、2007)

11.
2つの計算された全身残留関数をFigure 13.4(成人用)において示した。

最初の曲線は、汚染された食物をt=0からクリーンな食物に取り替える効果を表していて、2番目は、t=0からクリーンな食物とVitapectとを同時に摂取した場合のケースである。観察された平均の実効0半減期が69日から27日になるためにその縮小率は2.5倍の減少になる。

Figure 13.4

Leggett等による成人の理論的な残留関数(2003年)、.上部の曲線はクリーンな食物の効果を示し、Vitapectを服用した場合には下のように吸着による放射性物質の減少の効果がある (Hill等、2007 )
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by ravenono | 2011-07-12 03:04 | KOCOMATSU

チェルノブイリと福島原発 レポートその5

この論文は翻訳者の了解を得て転記しています。なお、本文には添付された図式があり、その図解に関する文章がありますが、このブログでは図は省いていますこと、ご了承ください。

Annals of the New York Academy of Science
1181:303-310.2009に掲載された論文

チェルノブイリ地区の放射性物質からの開放

13. Decorporation of Cherrnobyl Radionucleides

V.B. ネステレンコ、 A.V. ネステレンコ

Institute of Radiation Safty (BELRAD研究所) Belarus

要約

他国で健康管理と医療を受けるために、毎年数万人のチェルノブイリの子供達が(殆どがベラルーシ地区から)祖国を後にした。
歴史的にみても最もひどい大災害の現実をできるだけその被害を少なくするために、多くの国からの医師達は極度に汚染されたChernobly領域で働いている。

しかし、災害の現実の規模と様態はとてつもなく大きく、チェルノブイリのような大災害に対しては世界中のどの国であっても一国では長期的に対処することが不可能である。

プライベート・ファンドとイニシアチブだけでなく国連と他の国際機関を通しての援助に対しては、被害を被った国々、特にウクライナ市とベラルーシ市は感謝の意を表している。
Chernobly事故から22年後でも、ベラルーシ市、ウクライナ市、およびヨーロッパロシアのひどく汚染された地域における年間の個々の線量限度は、まさに局所的に汚染された製品を避けることができない消費のために1mSv/年を越えている。

BELRAD研究所の11年の経験は、子供達のため効果的な被曝予防のためには放射線の干渉を公式な危険限界(例えば15-20Bq/kg)の30%に設定することが必要であることを示している。
ひどく汚染されたBelarussian地域の住民の身体中のCs-137の全身蓄積を直接測定すると、公式に認められている量より年間では少なく見積っても3倍から8倍の過量を示している。

実際的には、特にアップルペクチン添加食品を摂取することによる治療効果ではCs-137の除去効果に効率的に役立っている可能性がある。

1996年から2007年に亘り160,000人を超えるBelarussianの子供達に、18日から25日の期間
にペクチン添加食品物(1日に5gを2回投与)を治療目的で服用させた。

放射性物質に汚染された食物の消費が不可避の状況下にある環境では、個々の人々の放射線防護(放射性物質からの開放)のためには、様々なペクチンベースの食品添加物と飲み物(りんご、干しぶどう、海草などの使用による)を製造し、それを応用することが最も効果的な方法の1つである。


本文

放射性物質に汚染された状況下にある住民の身体より放射性物質を減少させるには三つの方法が存在する:
一つは食べ物に集積された放射性物質量を減少させること、
二つ目は人々の身体から放射性物質の除去をさらに効率よくすること、
三つ目は人間の免疫力を刺激して更に自然治癒能力を高める方法である。

13.1. 食べ物に集積された放射性物質量の減量について

水、キノコと野菜などの食物を水に浸す、茹でる、塩漬け、および酸漬けにすることやミルクとチーズの中の脂肪を処理することで食物の中で放射性核種の量を数倍減らすことが可能である。

我々の放射線に対する抵抗力を高めることのできる食品等を食べることによって身体の持っている自然治癒能力を刺激することは非常に有効である。このような食品類の中にはフリーラジカルを消去できるビタミンA,C、それに微量ミネラルのI、Cu、Zn、Se、Co等の抗酸化作用物質が含まれている。このような食品は放射線によって生じる過酸化脂質などの組織の酸化を予防してくれる。
種々の食品やサプリメントは免疫系を刺激する、例えば小麦、海草(スピルリナ)、松葉、菌糸およびその他の植物の芽などである。

放射性核種の
排出を促すために次の三つの方法が実行されてきた(Rudnev et al.,1995;Trakhtenberg,1995;
Leggett et al., 2003)。

・ 放射性核種の排出を促進するために食べ物の安定的な要素を増やす。
例えばCsの排泄を促すにはK, Rbなど;Srの排泄のためにはCa;Puの取り込みを抑えるには
三価のFeなどである

・ 放射性核種を吸着できる食品類の開発

・ 放射性核種を洗い流すことのできる液体で排出増加を計る;食物繊維の豊富な食品と同様の働きをするように工夫した点滴液、ジュース類や他の液体類などである

放射性汚染からの開放とは大便や尿を介して放射性核種の除去を操作する準備作業でもある。極度の放射能汚染に対する治療のためには特殊な幾つかの効果的な除去の仕方がある(例えばCsの除去には,Fe結合物質、またSrのためなどにはアルギネート類や硫酸バリウムなど;Puのためにはイオン交換合成樹脂など)。これらの方法は突然やってくる放射能汚染などに曝された場合に効果的である。しかし、極度の放射能汚染に曝されたBelarussian, Ukrainian,あるいはEuropean Russian地区によっては異なる可能性もある。

Cs-137の場合には放射能の汚染が小量であっても毎日の被爆を避けることが事実上無理となる。
Cs-137は体内には94%が食べ物からであり、5%が飲み物から、約1%が呼吸による空気から取り込まれる。
体内に蓄積される放射性核種は危険性を伴い、特に子供にとっては危険である。また、Cs-137の高いレベルで汚染されている地域産出の食品類を摂取する人々にとっては危険極まりないことになる。

放射性核種の体内取り込みは放射性に汚染された地域における公衆衛生上まことに基本的な問題ともなっている。そして、全ての可能性を有する放射性核種除去の試みが放射能被爆を軽減するために実施されるべきである。

子供の体内のCs-137の50Bq/kg蓄積が生命に関係する重要臓器に病的変化をもたらすことが明らかとなっている。例えばそれは心血管系、神経系、内分泌系、免疫系などであり、腎臓、肝臓、眼なども同様である(Bandazhevskaya et al.,2004)。


このような障害をもたらす放射能被爆レベルはChernoblyで汚染された地域であるBelarussian, Ukrainian,あるいはEuropean Russian地区では今尚そのレベルにある。このような地域に住んでいる人々に放射性核種の体内量のレベルの軽減のためにいかなる可能性を有する方法でもなぜ必要なのかという理由がここにある。

子供達が成人と同じメニューで治療された時、地域産出の食品類から汚染
される放射性核種が成人より5倍以上排出可能である。それは、子供達が低重であり体内代謝が活発だからに他ならない。田舎に住んでいる子供達は同年代の都会に住む子供達より5倍から6倍の放射性核種に汚染されている。

13.2. ペクチン含有経口摂取食品による放射性核種除去の成績

ペクチンは消化管の中においてCsに化学的にイオン結合することが良く知れれており、便の排泄量の増加をもたらす。Ukraineの放射線医学センターによる研究と成果(Porakhnyak-Ganovska,1998)、また、Belarussian研究所の放射線医学と内分泌学の専門家(Gres et al.,1997)は次のように結論をだしている。即ち、Chernoblyで汚染された地域の住民の食物にペクチンを加えた食品を摂取することで蓄積された放射性核種の効果的な排出を促進するという成績を発表している。
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by ravenono | 2011-07-12 03:03 | KOCOMATSU

日本の皆様へ・チェルノブイリと福島原発レポートその4

日本の皆様へ

ウクライナ全国の人々が日本での出来事を固唾を呑んで見守っています。
そして日本の皆さんのことを憂い、その悲しみと苦しみが、 いかばかりかと思い致しています。

チェルノブイリの事故を体験した私たちは、 原子力発電所の事故がどのようなものかを、とてもよく理解しています。 すでに事故から多くの歳月が過ぎましたが、その被害は今でも続いています。

多くの子どもたちが病気になり(甲状腺ガンだけでなく)、環境が破壊され、
住民全体(特に子どもたち)の病気への抵抗力がとても弱くなり、
さらに事故処理に参加した人々が健康を害しています
(ある人は亡くなり、ある人は障がいを負っています)。

原子力災害は、とても恐ろしいものです。
たとえすぐにその被害が感じられなくとも、あとからその正体を現すのです。
私は、日本の人々の勇気と冷静さに心動かされています。

そして日本で起きている一連の事故が、
私たちの国のチェルノブイリのようにならないことを心から願っています。
私は、日本の政府には自分の国民を守るよう気を配ることを切にお願いしたいと思います。

日本はとても小さく、とても美しい国です。
皆さんの暮らすそのかけがえのない「世界」が原子力やそれを動かす誰かの欲によって 損なわれてしまうのは、地球上全ての者にとって途方もない喪失です。

日本の人々は、自身の知恵と独創性、その勤勉さを世界中に誇っています。
ですから、日本の人々には是非とも最も安全な方法でエネルギーを得る方法を
考え出してもらわなければなりません。

どうか、その美しさに溢れた土地を、そして皆さんの子どもたちを守って下さい!

インナ・S

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私たちは、皆さんのことをとても心配しています。
毎日のニュースを追い、日本で起きている出来事を大変憂慮しています。
言われるように、こうした事故の被害は直ちにではなく、後になってから現れます。

人々は年を追うごとに病気になります。ただそれは、場所によって、放射線量によってさまざまな形で人々の身に現れるのです。
いずれにしても原子力は人間にとって、全ての生きるものにとってとても有害です。

原子力によってエネルギーを得ることは、人類全体にとって大変高くつきます。

日本はとても地震の多い国ですが、そのような場所は原子力発電を利用するには危険で、無理があると思います。
ウクライナはそれほど地震のない国ですが、それでも原子力は利益よりも害の方を 多くもたらしました。

自然災害が予見不可能なだけでなく人間による間違いもあり、こうしたもの全てから何年もずっと逃れ続けるのは不可能です。
自分たちが得るものの引き換えに、後の世代の子どもたちに何を残しているのか考えなくてはなりません。

常に爆発の危険に晒され、有害な放射性廃棄物の墓場を作り、さらに発電所が止まっても、その先何年も原子炉は危険であり続けます。
全ての原発を今すぐ一斉に他の方法の発電所に切り替えるのは難しいかもしれませんが、しかし、原子力に頼らないようにすることは今すぐに考える必要があると思います。

原子力によってエネルギーを得ることは、普通に暮らす人々にとってあまりにも代償が大きい方法です。

自分自身の命、さらに家族や友人たちの命と健康を代償として支払うことになります。

残念ながら、私たちの国ではこうした普通の人々のことは省みられず、国を動かす人々は、いかに早く、いかに少ない元手で大きな利益を自身が得るかばかり考えています。

国民の暮らしや命といったものは、大して重要ではないのです。
チェルノブイリ原発の事故で被災した人々は、これまでに自らが受けた被害に見合う補償を得てはいません。

チェルノブイリ被災者の障がい者年金は、とても僅かなものです。
人々は静かに、黙ったまま病に倒れ、虫けら同然のように扱われて命を落としていきます。

生きる権利が認められているのは、政府の高官のような人々だけで、全ての
命あるものという訳ではないのです。

私は、日本の政府は賢明で、国民に刃を向けるようなことはしないと思っています。
私たちのウクライナでは、国民の寿命が短くなってしまいました。

健康な人は少なく、多くの人がそれぞれ問題を抱えています。
賢明な国の人々は、原発をなくそうとしています。

そもそも、自分の国民の命を本当に大切に考えている国であれば、
このような発電所は作る気にならないと思います。
人生は一度きりで、とても速く過ぎ去ってしまいます。その大切な命を守って、未来の世代の人々のために良いことをしてください。
皆さんの国はとても小さく、どこへも逃げ場がないのですから、なおさらです。

私たちの所にも春が訪れています。太陽が輝き、日は長くなりましたが、まだ風は冷たく、雨も時折降ります。
でも、草は緑を増してきています。間もなく、サクラの季節を迎えます。

インナの母

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

上記のメッセージは、“「チェルノブイリ子ども基金」より提供”と記載の上、
転載・転送可能です。
多くの人に読んだいただきたいと思います。
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by ravenono | 2011-07-12 02:59 | KOCOMATSU

チェルノブイリと福島原発 レポートその3

●被爆の恐ろしさ

1.子孫繁栄のメカニズムと放射能
 
例えば、放射性物質が草についたとする。次に、その草を鳥が食べる。その草を食べることで体内に放射性物質が取り込まれる。人工の放射能は、身体からみると、栄養素と勘違いしてしまう。セシウムはカリウム、ストロンチウムはカルシウムに似ている。そのため、優先的に胎児や卵、母乳など次世代に栄養を送ろうとする母体のプログラムが悲劇を生む。牛乳が汚染されるのはそのためである。生態系の頂点にある人間には、放射能は濃縮されてやってくる。北茨城市沖のコウナゴに大量の放射性セシウムが蓄積した問題はこれに該当する。

2.放射能は薄まるのか?
 
放射能は空気や海に拡散はするが薄まるというより、むしろ、先述の例のように魚などに蓄積し、濃縮されてしまう。また、木や植物などが水と一緒に放射能を吸い上げるので、木が汚染されることも多い。汚染された木を燃やすと、放射能が空に舞って行ってしまうので、燃やしてはいけなくなる。

●放射能への対策(避難する時)=放射能は「目に見えない花粉」と例えるとイメージがしやすい。

1.人体への放射性物質の付着をとにかく防ぐ
 
放射能は人体への付着を防ぐことで、人体への影響を限りなく減らすことができる。避難する時に屋外を移動する際に装備しておきたいものは下記のとおりである。

・雨合羽
 放射能が含まれる水が衣服にしみこむとそのまま肌に付着してしまうため、防水性に優れる上下セットの衣服が効果的である。特に雨合羽はホームセンターやコンビニなどで販売されているため入手しやすい。また、簡易な防護服にもできるので、避難する時はこれを着て、隙間をガムテープなどで止めておくとよい。ゴム手袋もあればなおよい。

・マスク
 放射能を鼻や口からの吸引を防ぐ効果がある。但し、放射能の吸引を100%防げるわけではない。 ホームセンターで販売されている有機溶剤用のマスクが効果的である。

・帽子
 髪の毛に付着した放射能はなかなか除去できないが、帽子の着用で防ぐことは可能である。シャワーキャップを被るのもひとつの手である。

・ゴーグル
 放射能を目に付着するのを防ぐのに効果的である。

1.人体や衣服に付着した場合はどう対処すべきか
 
人体に付着した場合はとにかく丹念に体を洗うことが先決。髪の毛に付着した場合は何回かシャンプーを行う。
 放射能が付着した衣服は廃棄する。処分の際は袋などに入れて、まとめて管理区域行きにする。焼却を行うと、付着していた放射線が空気中に拡散してしまうため、絶対に行わない。

2.体内から排出する方法はないか
 
りんごなどのペクチンを含む食べ物を摂取するとよい。ペクチンという物質が放射能を吸着し、対外に排出するのに効果的である。実際に、チェルノブイリの原発事故で被曝した子にはペクチン製剤というものが処方されている。毎日摂取することにより、25~50%ほど放射能が排出されることがわかっている。りんごや桃、バナナなど、おなかのすいたときに子供たちに食べさすとよい。同時に酸化した食品(スナック菓子や揚げ物)などは控える。酸化したものを体内に入れるとフリーラジカルが発生し、被曝した身体をよけい疲れさせる。

3.メンタルを強く持つ
 
放射能に対しては精神的な影響も大きい。仮に放射能に触れても、くよくよしないことが大事。いつ影響がでるか、考えても出ないこともある。だからそういうものにクヨクヨ心配するよりも、ぱっと切り替えて今度から気をつけよう!と思うことが大事です。
 
だんだん病気の人が増えていくが、とにかく、神仏でもグレートスピリットでもなんでも、自分を超えた大きな存在に命をまかせるぐらいの気持ちと「祈り」がなければ、見えない放射能の恐怖に負けてしまう。

●情報の奴隷にならないで!

1.本当にその情報が正しいのか?
 
原発に関する話の場合は「原発は安全」という話と「原発は危険」という話が特に2分しやすい。今回の事故が起きた際も、政府の情報・テレビの情報・学者の見解・専門家の見解など、どれが真でどれが偽なのかわからない状況に陥った。政府が当初発表した見解が、後に大間違いであったこともあった。
 
マスメディアが発信する情報は数値ばかり、放射能についても何の基準をもって情報を流しているのかまったく説明もなされなかった。また、放射能そのものがどう働き、どのような影響を及ぼすのかという話もほとんどなかった。これについてはどのマスメディアも同じで、実質的には思想統制と何も変わらない状況である。
 
外部からの情報だけで判断することは非常に危険である。いわば、情報の奴隷であるといえる。大事なことは、すべてを情報で判断だけで判断するのではなく、自分の内部から発せられる「本当かな」「危険じゃないか」と思うその警告を保ち続けることが大切である。ともすると周囲が気にしていないからという理由で、「なんでもないんだ」と自分を無感覚になってしまうことが一番怖い。
 
あきらめたり、無神経になることで、放射能の被害は大きくなる。


●生きることの大切さを知ろう

1.「祈る」とこと
 
世間一般でいう「祈る」とは、神社や寺院などで行うものという認識がある。しかし、祈ることそのものは神社や寺院でのみ行うような特別なことではない。人とは自分の力でどうにもならないとき、最後には祈ることしかできない。

*会話をレポートに纏めてくれた人  小林孝明氏(旭川市在住)
*レポート内容の校正  野呂美加さん(’北見市在住)
*全体の企画とまとめ役  小野昭一(恵庭市在住)
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by ravenono | 2011-07-12 02:56 | KOCOMATSU

チェルノブイリと福島原発 レポートその2

3.福島原発の事故後の対応
 
福島原発から半径10km圏内の地域については立ち入りが禁じられた(4月9日時点)。しかし、様々な観点から考えると、20~30kmは立ち入りを直ちに禁止すべきである。また、現在明らかにされた福島県の汚染度から考えても、80km圏の子供たちは即刻学童疎開をさせる数値であり、チェルノブイリでもそのようなところに人は住んでいない。アメリカは、自国の避難基準は80kmであるため、すぐに自国民に対して80km圏外に出るように伝えている。

4.チェルノブイリ原発に関する情報の公開
 
チェルノブイリ原発で事故が起こったが、旧ソ連の秘密主義のため、事故が起きたことが公表されることはまったくなかった。事故が発生して3年が経ってやっと、情報公開を求めて立ち上がる科学者が現れた。その方法は、当時のソビエト連邦の大統領であったゴルバチョフ元大統領への直訴という、いわば命がけの最終手段であった。

5.福島原発に関する情報の公開と、福島県民の現実
 
チェルノブイリ原発とは異なり、事故が起きたことは公表されている。度重なる放射能アドバイザーの洗脳によって、福島県民は放射能を安全だと思っている。しかも、誰かがマスクをしていると、「放射能を怖がってる臆病者」と避難されるほど、放射能のことに関してはほとんど何も知識がない。加えて、東北地方の人たちは人との絆が強いため、避難のためにばらばらになってしまった方のショックが大きい。
 被災者に届けられる物資のうち、食料は炭水化物が多いため、ビタミン不足になりやすいのが現状。

6.退避区域にある物について
 
退避区域にある物(住宅や車など)は放射能により汚染されている。そのため、持ち出すと放射能による被害を拡散させることになるため、チェルノブイリでは一切持ち出すことができなかった。また、汚染されると、家などの財産も一瞬にして無価値になる。強制移住になっている地域には、もう戻ることは不可能だと思うが、政府が最後通告をだしてあげないので、人々は一縷の希望を持ち続けて避難所にとどまっている。

7.原発事故と経済
 
過去にリーマンショックが起こった際に、当時の麻生元総理大臣は「100年に1度」という表現を使用したが、国の経済が破綻するということはそんなレベルには収まらない。
 
チェルノブイリ原発の事故でベラルーシの経済は完全に破綻し、ベラルーシルーブル、ロシアルーブルなどが下落しお金が無価値になってしまった。1カ月働いても、オレンジ一袋買ったらもう給料がなくなるほどのインフレだった。お金が無価値になるということは年金は出ないのと同じで老人たちは収入を失ってしまった。旧ソ連は住宅だけは保証されているので、人々はホームレスにならずにすんだ。しかし、住宅の支払いがあるので、日本では家を追い出されもっと深刻になるはずだ。放射能の基準をゆるめれば、世界中からの信用をなくし、自ら風評被害を拡大する。誰も日本の食品を購入する必要がなく、だんだん日本の経済も落ち込んでいく。

1.チェルノブイリの子供たちを北海道にステイさせると元気になる理由
 
チェルノブイリ事故で汚染された土地に住んでおり、しかも自給自足が90%に達する。食べるものが汚染されているため、身体に放射能が蓄積されて体調が崩れてしまう。北海道で1ヶ月間ステイさせると元気になるが、その大きな理由は、汚染されていないものを食べることにより、体内から放射能を排出し、酵素やビタミン、ミネラルが新鮮な野菜や果物から補給され、DNAの修復のスピードが速まる。
 また、汚染された現地から離れることでメンタルのリハビリになるのも大きな効果を生んでいる。

●北海道と泊発電所

1.原発を作るうえでの政治的システム
 原発の1号機を建設するには、最初に建設予定地の周辺市町村からの許可が必要となる。周辺市町村からの許可が出ると、次にその市町村がある都道府県の知事の許可が必要となる。知事が許可を出すと、原発の1号機が建設可能となる。

2.泊発電所から道内主要市町村までの距離
 半径30km以内に小樽市、半径50~60km以内に札幌市が含まれる。なお、小樽市や札幌市は泊原発の周辺市町村に該当しないため、原発建設の可否においては蚊帳の外である。つまり、言論統制しやすい過疎の村や町をおさえるだけで、原発は建設できることを考え付いた人たちがいる。

3.事故が起きた際の逃げ道の問題点
 当丸峠は冬期通行止めであるため、泊原発方面に向かう国道しかないという大問題が発生する。

●原子力発電が抱える問題

1.上流工程
 
原子力発電の燃料となるウランを採掘しているネイティブな人たち。ウランの採掘は露天掘りで行われており、採掘者は何の知識も与えられないまま採掘を行っているため、常日頃から放射線を浴び続けている。
 
また、採掘の際に出た残土からも放射線が発せられ、周囲を汚染しているが、地元民にはなんの対策も取られず、もちろん、何の保障もされない。私たちが「クリーンエネルギー」と推奨している間にどれほどの子供や住民たちが苦しんでいるか、わからない。

2.中流工程
 
いわゆる、原子力発電所そのものが引き起こす可能性がある問題。今回の福島原発事故が該当する。

3.下流工程
 
世界的に問題になっている原子力発電所から出る使用済み核燃料(高レベル放射性廃棄物)の処理や、それに関する問題。六ヶ所村にある再処理工場や幌延町にある幌延深地層研究センターが該当する。プルトニウムの半減期2万5千年といわれている。
 プルサーマルの燃料が100年間冷やさないと安全な温度にならないという問題もここに含まれる。

●原発関連企業や団体の本気

1.タブーを破る
 
2011年2月26日(※)東芝が読売新聞に、原発事業に関するカラーの全面広告を出した。原発反対運動でも、原発で設けている企業名を表に出すことはタブーであり、すぐに圧力がかけられつぶされてしまうものだったが、自分たちで表舞台に出てきたと思い、ほぞをかむような思いでみた。
※遡ると、2008年から日本経済新聞にシリーズ広告を掲載している。
http://www.toshiba.co.jp/nuclearenergy/topics/image/20090714.pdf

1.全面広告の内容
 
広告の内容は「原発は安全である」という内容だったが、2011年3月11日の東日本大震災により事故が起こってしまった。
 
東芝が出した全面広告は一般の方の多数のページに転載されており、インターネットで検索することで見ることができる。

2.原発を誘致させる
 
原発や関連施設の建設候補地に挙がるのは過疎地であることが多い。そのほうが地元住民の説得など、建設までの障害が低い。またこのような農産漁村では、一人ひとりが自立的に意見を言うことは考えにくく、地元のキーパーソンを「原発誘致派」にしさえすれば簡単に、世論操作できる。
 
「きれいな温泉施設ができる」「土地の値段があがる」「科学者がやってきて、地域のレベルもあがる」「若い人が戻ってくる」などのうたい文句は過疎の町にとって、信じたい文言が並んでいる。

●原発の存在に対する認識

1.地域によってずれがある
 
原発に対して、東北地方の住民は存在を認めてしまっている感がある。それとは対照的に、伊豆地方(浜岡原子力発電所がある)の住民は原発の存在に恐怖感を抱いているが、いったん出来上がった原子力産業の構図を崩して原発を止める方法がなかなか思い浮かばなかった。

2.電力会社に思いを伝えよう
 
電力会社に電話をして思いを伝えるだけでも違う。電力会社が「何もないからそのまま運用してもいい」と思われてはいけない。原発の存在が嫌だと意思表示をする必要がある。

3.原発を止めるには
 
原発の建設可否が政治の場で行われる以上、政治の場で止めるしか方法がない。
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by ravenono | 2011-07-12 02:54 | KOCOMATSU