風のほほえみ 樹々のささやき IN KOCOMATSU
この夏 KOCOMATSUで合わせて3回のライブがありました。予想通り、3度目のライブは落ち着いた、少人数の充実したライブになりました。 フレームドラムの大橋翔さんとは初めてのコラボのため、微妙な呼吸のコンビネーションは最後の方でより良い形になると予測していました。その他のライブが良くなかったということではありません。それぞれの場所での独特の空間とそこに生まれる音の繋がりは良い感じで流れていました。 その中でも、KOCOMATSUに戻った8月10日、最後のライブになった時、大橋さんのエネルギーは明らかに変化していました。毎日のように、フレームドラムとラブフルートが混じり合う中で培われて来た共通の体験がほどよく溶け合っている感じ。伸び伸びとフレームドラムを鳴らす様子は心地良いものでした。 滞在中は連日ラブフルートと親密に向き合っていた大橋さん。連日のライブは少しハードだったかも知れません。ただ、それ以上の実りがあったかと思います。笛心があればこそのフレームドラム。そんな繋がり方が心地良い流れになったように思います。 手探り感のあるライブであり、これからどんな風に繋がっていくのかは未知数です。 ただ、フレームドラムのワークショップやラブフルートとのセッションを通して、フレームドラムを手にしたいと望まれる方が予想以上におられた事実。 それは、今回のライブで一番望んでいたことでした。フレームドラムの繊細なリズムを感じ、同時にラブフルートの密やかな響きに触れる時、心はそっと揺り動かされる。 それだけでいい。ことさらな反応や言葉はなく、密やかに感じる空間があれば十分。 それはKOCOMATSUという空間が大切にしてきたことです。いのちある限り、待っていることがある。そこで待っていると、未知であるけれど、どこかで知っていた未来がやって来る。 過去に捉われている間は決して見え無い、過去の記憶の中に暗示されて来た未来の記憶がやって来るのを待つ。KOCOMATSUには、そんな思いが含まれています。 #
by ravenono
| 2015-08-31 23:38
| KOCOMATSU
KOCOMATSUに木のテーブルを置くための準備を始めました。KOCOMATSU正面のステンドグラスの光を感じながら、ゆったりと美味しい飲み物を楽しみたいというイメージがきっかけです。
KOCOMATSUのステンドグラスを製作した石戸谷氏が、さり気なく「このステンドグラスのところにテーブルがあったらいいだろうな」と呟きました。その言葉が、ずーっと心の隅で巡っていました。 とは言うものの、スペースのイメージに合ったテーブルとなれば、簡単には手が出ません。思い描きはするものの、実現は難しいものです。 椅子の設計は比較的スムーズでしたが、テーブルは何度スケッチしても納得には至らず時間が流れました。自分の考えを実現させることよりも、作り手が納得できるものがいいという考えがはっきりしたところで家具作家の都築氏に、声を掛けました。 正直、予算が心配でしたが、KOCOMATSUのカンパ金は皆さんのために還元すると決めて活動して来ましたから、思い切ってお願いする事にしました。 カンパ金は残りませんが、新しい場が生まれます。テーブルは20代頃から拘りがありました。席を同じくすること。同じ場に並び、会話し、食事をし、飲み物を頂く。特別な空間を演出してくれるなかなかの優れものです。役割はシンプルだけれど、そこにはかけがえのないいのちの時間、共に過ごす貴重な時間が染み込み、ゆっくりと変化し続ける。 心にも身体にも優しさや寛ぎをくれる小さなスペース。心地良くて、好きになってしまい、離れ難く、また会いたくなる。言葉は無いのに、何かが聞こえてきそうなテーブル。KOCOMATSUの空間と一体化するものが生まれてくれたらいいだろうなと思う。 ただのテーブル?心が思わず、ここに居たいと感じるような場を差し出してくれる小宇宙なのだと思うのです。フリーハンドで形を描き、そのまま仕上げて欲しいなという事だけお伝えしました。はてさて、どうなるのか楽しみです。 奥さんとお子さんふたりと一緒に生きるようになって、きっと生活の空気が混じったテーブルが生まれるような気がします。 間に合わせで使ってきた折りたたみのアウトドア用のテーブルも、それなりに頑張ってくれました。人数が多い時は、助っ人で活躍してくれるでしょう。 ただ主役はイタヤカエデのテーブルにバトンタッチになるでしょう。高さを変化させ、全体のレイアウトを工夫できるようお願いしています。KOCOMATSUがさらに心地良いスペースになってくれることを願っての決断。もう計画は始まってます。 #
by ravenono
| 2015-02-15 18:58
| KOCOMATSU
ちょっとびっくり
KOCOMATSUのブログが9月を最後に動いていなかった… ピンクメインのステンドグラスをめぐる投稿で終わっている。人生の歩みの中で、文字を書き込み公開するという作業は何を意味しているのだろう。 「ラブフルート日記」・「ラブフルートリング」・「KOCOMATSU」この3つのブログに加えてFBの個人タイムライン、3つのコミュニティー「KOCOMATSU・光と響きのスペース」/「コツコツリング〜タングロン支援基金」/「月夜の宴」 6個のスペースに満遍なく投稿するには、それ相応のエネルギーと時間を必要とする。内容も極力重複しないような工夫も必要になる。 今回は、KOCOMATSUで予定している小さなコンサートの案内をしようとしています。 パーカッション活動から、さらに広がりを持った音楽活動に向かっている常松将行さんとのんびりペースの これまでにも2人でのコンサートは続けて来ましたが、今回も新しいスタンスで楽しんでいただけるよう準備を進めています。厳しい冬のど真ん中のコンサートは、出足も鈍るかも知れませんが、この時期だからこそお届けしたい音の世界になると思います。 KOCOMATSUを巡る光はこの時期だけの変化を見せてくれます。その空間に、ラブフルートを受取りに来られる方々やレッスンに来られる方々との素朴な出会いがあります。いつもと同じようで、何気ない時間にも見えるけれど、貴重な時間。 昨年は1年のスタートを切る前から予定が入っていたKOCOMATSUでしたが、今年は静かな感じです。この2月21日のコンサート以外は空欄です。何が待っているか楽しみです。 これから春。春から夏に向かう光の世界は初めての体験。初めての方々との出会いも待っています。初めて手掛ける木々との出会いも待っています。先日、プラタナスの木を届けましょうかと連絡が入りましたので、楽しんで待つことになりました。 心のドラムと愛の笛 IN KOCOMATSU 2月21日(土曜日) 午後2:00〜午後4:00 パーカッション 常松将行& ラブフルート 小野昭一 チケット2000円 よろしければお出掛け下さい。 #
by ravenono
| 2015-02-15 18:02
| ライブ案内
ピンク以外に考えられない!
先日ステンドグラス作家の石戸谷氏のKOCOMATSU初お泊まりが実現しました。作家が自分の作品とじっくり向き合う機会は意外と少ないものです。 彼との気ままな会話の中で、以前から密かに目論んでいたKOCOMATSU入口のドアのガラスにステンドグラスを嵌め込むのはどうだろうかと持ち掛けました。 何と無くできたらいいんだけど程度の話を電話で持ち掛けてはいました。けれど、なかなか具体的な動きになりませんでした。時がまだ熟していなかったのです。 今年の8月8日はKOCOMATSU4周年でしたが、特別な催し物もせず静かに過ごしました。特別な呼び掛けがなくても、ふとした時に光や響きの中で過ごしたくてやって来ることができるスペース。それがゆっくりと実現し始めているのは嬉しいことです。 すでに5枚のステンドグラスが嵌め込まれたスペースに、さらに3枚のステンドグラスを設置して8枚にするのはどうだろうか…そんな話を持ち掛けました。透過する透明なひかりで十分満たされているという思いがありながらも、可能性を探って見たいという思いもありました。 そこにはKOCOMATSUの響きとひかりの世界をより豊かに感じて過ごせるようにしたいという思いがありました。 ですが、すでに全体のイメージが出来上がっている中に、敢えて何かを加えるのはなかなか微妙です。大失敗になるか、大成功か?統一感のあるステンドグラスにするか、敢えて冒険するか。 これは思った以上に緊張感のある選択です。ドアにはめ込んでしまうので、簡単に外せばいいとはなりません。むしろ、いままでのどのステンドグラスよりも身近で、開閉という動きのある場所に設置されるのです。 まずは石戸谷氏との対話から始まり、無難か冒険か、はたまた挑戦的かの選択です。これまでは、どちらかと言えば落着きや静寂さの中に心地良さが漂う印象でした。 まずは、製作に取り掛かるのか、やめるのかの決断。次は、どんなスタンスで取り組むのか。思った以上に集中し、緊張感のある時間が流れました。なんども、イメージが浮かび上がっては消えて行きました。自分なりのデザインイメージがまとまり始めた頃、連絡が入りました。 見積りが届き、どうしますか?と。色ガラスなどにお金を使わず、うまいものでも食べるとか、旅行にでも行くとか…。色々な思いはあるけれど、沈みゆく夕陽の美しさを眺めるために、自転車を走らせていた僕の生き方は変わっていませんでした。 揺らめき、満ち溢れ、移り行くひかりの中で木々の響きに包まれるじかん。その喜びと幸せを楽しむ人々との交流。 光の波を浴び、木々の響きの波を浴びるスペース。ここで育まれた感性が、新しい音色を生み出し、新しい音の流れと響きを生み出してくれるだろう…。 もう製作をお願いするしかない。そして、これまでのイメージを崩さないデザインではなく、新たなエネルギーを生み出すひかりがいい。 具体的な打ち合わせの時に、彼がひとこと「ここにはもう、ピンクしかない!」と。ショッキングピンク?!KOCOMATSUのイメージが変わる? 僕自身も、ピンクとまで言い切れないけれど、思い描いていた色彩があって、彼がそう思うのなら、それで行こうという流れになりました。 はてさて、どんな世界がやって来るのか…差し込む光の中で、躍り出したくなるのかも知れない。光を浴びているうちに、僕たちの世界の豊かさと美しさに誘なわれるような…。 勝手にイメージを楽しんで、組み込まれたら、そのひかりを存分に味わう。さらに、時々刻々と変化し、混じり合い、季節や天候とともに変化し続ける世界を楽しめることでしょう。 KOCOMATSUは静寂の中に歓喜が訪れ、新しい歌を歌い始めることになります。新しいスペースになる前に、これまで馴染んできた光の世界を楽しみたい方は、どうぞご自由にお訪ねください! #
by ravenono
| 2014-09-08 19:47
| 光の移ろい
コツコツリング〜タングロン支援基金
風に向かって矢を放つ 振り返り 今を知り 明日を生きる 18日、19日両日の集いは多くの皆さんのご協力を頂き無事終えることができました。ありがとうございました。思いある皆さんの集いになりましたこと、心から感謝します。 東日本大震災から間も無く、KOCOMATSUで開かれたセミナーから3年以上経ちました。復興が進んでいる部分もあれば、驚くほど手付かずの部分もあります。 日常の様々な情報や動きに紛れて、あの巨大な地震と津波、原子力発電所の事故の記憶は確実に薄れ始めています。そんな中で、東日本大震災との関わりを呼び掛けること自体、難しく厳しいものがあります。 そんな中で、心を寄せ、具体的に集ってくださる方々がおられたことは嬉しいことでした。次の時代を担う方々の参加が目立ったことも、嬉しい誤算でした。 今日、支援のための協力としてタングロンの注文を頂き、今回も協力くださったタングロン北海道に電話を掛けたのですが、電話口の向こうで「笛のおじさんからの注文が入ったよ 」と話している声が聞こえました。 ああ、僕は そんな風に呼ばれているんだ…と知りました。タングロン支援基金の活動をしている笛のおじさん。この小さな存在が、ちょっと遠慮がちに音楽ライブをしておられる皆さんに声をかけさせて頂きました。 快い参加の返答を頂き、ほんとうに嬉しく、感謝でいっぱいでした。彼らの存在に頭が下がりました。僕自身も、神戸の支援のために長年ライブで参加させていただいたり、東日本大震災直後には何度もチャリティーライブに参加させていただいたり、自分からも呼びかけて来ましたので、協力の表明は嬉しいことでした。 震災から3年後、いま一度思いを向けられたらとの思いで呼びかけましたが、様々な形で参加協力くださる方々がおられたことに感動しました。 個性いっぱいの音楽やメッセージ。その土台にある純粋な心の思いが溢れていました。これからも形を変えながら、静かに着実に繋がりの中から出来ることを続ける仲間でいてくれたなら嬉しいと思っています。 それぞれが、それぞれの場で心が指し示すことに向かって生きる。その中に、今回の震災後の地道な応援も含まれているのだと思います。 ひとつひとつの課題を取り上げれば切りが無く、重い課題にも取り組んでいかなければならないと思います。そして、何よりもそれぞれの人生の土台をしっかりと築き、現実を正面から見つめ続けることが大切かと思います。 支援金を募ることと同時に、それを生かして用いる知恵や工夫が必要かと思います。積極的な取り組みに参加いただける時は、お声がけ下さい。 最後に、もう一度 参加協力ありがとうございました。心から感謝します。 #
by ravenono
| 2014-07-31 01:45
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