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声が響く

1泊の予定が、大雪で飛行機飛ばず、もう一泊となったHさん。KOCOMATSUで存分に歌ったり、のんびりしたいという希望がかないました。

 その二日目の夕方ぎりぎりで、気になる事を伝えて、簡単なボイストレーニング。それは単なる発声の訓練ではなく、二日間で感じたHさんの生きているスタンスとの繋がりから、自然と生まれて来た時間でした。歌うことが仕事と言えば、そうだというだろうHさんに、余計な事を伝える必要はないかとも思いました。それでも、どうしても気になる事があるのでとお伝えし、それに素直に応えるHさんがいました。

 そして短時間のうちに、声の出所が変わり始め、本人いわく「すごく楽になった」と。声を出すと云う、素朴な事ではあるけれど、なかなか奥深い世界。発声しながら、本人も声が変わっていくのを感じ取ることができたようです。勿論、ほんの入り口ではあるけれど、これからが楽しみです。

 ここで気づくのは、本当に土台となる事をしっかり受け取っていくことの大切さです。呼吸という、生きていく原点とも云うべき状態は、生き方や価値観が良く良く現れるということです。自分の言動に気づくという入り口は、自我への固執からふっと離れる瞬間に起こりやすいのですが、気付いてもなかなか具体的な変化には至らないことが多いように思います。

 気づきが何度か繰り返されるようになって、このままではまずいと本気で思うようになって、そこからまた時は流れる。それは、具体的、直接的に取り組み始めるまで、変わらないのです。さらに、取り組み始めてからのほうが忍耐も根気も必要になります。

 気づくこと、具体的に取り組むこと、変化が明確になるまでコツコツと継続する事。その先はお楽しみになるのですが、Hさんの場合は、なんとなく気づき始めて、ほんの少し具体的な取り組みをしてみた訳です。

 問題は、「長続きしないタイプなんです..」と口にしていた事でしょうが、これはある種の目的意識や使命感に似た要素があれば、何とかなるような気もします。とはいえ、目的意識や使命感なるものは、自然な発声に向かうプロセスをゆがめやすいので、そのあたりのバランスが難しくもあり、楽しみでもあります。

 3月20日には、KOCOMATSUで声とドラム(+フルート)のワークショップが予定されていますが、どんな感じになるのでしょう。声から生活や生き方が変わり、生き方の変化が声を変える、その微妙な絡み合いを感じ取る時間になりそうです。
by ravenono | 2011-03-05 10:28 | KOCOMATSU
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