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チェルノブイリと福島原発 in KOCAMATSUレポートその1

<レポート>
●日時
2011年4月9日(土) 10:00~22:00
●会場
KOCOMATSU
北海道恵庭市島松東町3丁目1番8号
http://www1.ocn.ne.jp/~raven444/
●講師(メインゲスト)
野呂美加(NPO法人 チェルノブイリへのかけはし)
http://www.kakehashi.or.jp/

●参加された方々が抱く思い・考え・疑問
1.自分が抱いている思い
・とにかく不安
・これからの生活ビジョンを知りたい

2.情報について思うこと
・国の情報開示が遅い
・巷に発信されている情報を見ても、危険かどうかがはっきり分からない
・上から降ってくる情報を見るだけだと本当のことが見えない
・どの情報が正しいか、どの人が信頼できるかを見極めることが大事
・情報の取捨選択の覚悟が必要
・自分で追った情報を風化させないようにしたい

3.自分に対して何ができるのか
・傍観者にならないこと
・気をつけなければいけないのは、自分で考えること
・自分の感覚や直感に従って生きることが大切
・わからないなりに自分で判断する必要がある

4.他人に対して何ができるのか
・今いる子供に大人としてできることがあるはず
・成人した子供が放射能の危険性に気づくように心がけている
・自分でできることをする

●放射能について

1.科学者にとっての放射能

 放射能はチェルノブイリの科学者にとっては実はできることは少なく、「ただちに影響ない」と言うことしかできない。彼らは人々を助ける方法を知らない。結局、人海戦術で誰かが被ばくしながら、収束作業をするしかないし、汚染された土地も戻せない、被爆のダメージを消す方法も知らない。現在、チェルノブイリの死の灰の70%が降下したベラルーシでは、放射能の研究が10年前から禁止されている。研究者は投獄されたり、家に火をつけられたりする。
 
被ばくすると全体的に抵抗力が落ち、個人の体質の弱いところに出たり精神的なショックが非常に大きい。初期に放出される放射性ヨードは甲状腺に蓄積されて、成長をつかさどる臓器なのでさまざまなトラブルを起こす。

1.放射線の恐怖
 
放射線が細胞に当たると、その当たった部分で細胞膜を破壊したり、DNAを切断してしまう。この現象は細胞分裂が盛んな子供には特に危険で、細胞分裂している最中に細胞が切断され、無事に修復されなかった場合、異常が起こりやすい。
 細胞の修復に効果的なのは、酵素、そして補酵素であるビタミン・ミネラル(その意味で生の果物は全部そろっている)と、放射能に負けないようにメンタルを強く保ち続けなければならない。

●日本人が過去に受けた被爆

1.外部被爆

 第2次世界大戦中に広島市または長崎市に落とされた原子爆弾(以下、原爆)による被爆や、ビキニ環礁で行われた水素爆弾の実験による第五福竜丸の被爆が挙げられる。

2.内部被爆
 鼻や口から放射線を取り込んだり、チェルノブイリ事故のように汚染された食品を食べて体内の中から被爆することを内部被曝という。この頃は、原子爆弾の投下直後に広島市または長崎市を訪問した際の残留放射能による被爆(入市被爆・低線量被爆)の研究がすすんできた。急に体がだるくなったり、眠くなるなど原爆ブラブラ病のような症状も、低線量被曝の大きな特徴である。もし、そのようになって働けなくなっても、それが放射能のせいだと証明することは現代医学のレベルでは困難に近く、まして裁判で相手方に出てくるのは、「大丈夫」と言い続けている地位や名誉のある医師や科学者たちである。

●日本という国における性格

1.国の対応
 
国や政治家は、過度に国民生活の混乱を避けたり、政治生命における保身を図ろうとするため、あいまいな情報を流す傾向がある。国民が得たい情報を得られない原因のひとつになっている。
 
事故発生から国や有名大学の方々がテレビなどで安全であると明言していたが、実際には放送されていた内容では、現実を伝えておらず、特に食品の放射能による汚染は、内部から放射線をあびるので、危険性は外からあびるよりも影響が大きいのに、誰もテレビで危険だと言わない。
 
「汚染されたほうれん草を一年食べ続けても大丈夫」というが、発言している学者もあまり内部被ばくのことはわかっていない。放射能が人体の中に入るのは怖いこと。量が多いとか少ないとかは関係ない。感受性が高い子供には少量であっても危険である。食品の中の人工放射能は限りなくゼロに近い方がいい。

2.電力会社の癒着
 
電力会社はマスメディアの大株主であることが多い。また、研究室に資金提供している場合も多い。そのため、国民の情報源であるはずのマスメディアや研究者が思い切った行動をなかなか取れず、伝えるべき正しい情報を伝えられていないのが現状である。

3.日本人が抱く放射能のイメージ
 
日本人は放射能と聞くと原爆のイメージしかない。また、今回の原発事故について、テレビなどでは「直ちに影響は及ぼさない」と表現していることが多く、無頓着な人がほとんど。

●チェルノブイリ原子力発電所の事故と、福島原子力発電所の事故

1.放射能の拡散範囲
 
チェルノブイリ原子力発電所(以下、チェルノブイリ原発)の事故による放射能の拡散し、ベラルーシでは約400kmの地点でも高濃度に汚染されたホットスポットがみつかっている。ヨーロッパなどはチェルノブイリの経験で、今回の福島事故に対しても、拡散範囲800kmは危険であると初めから警戒していた。
 
外に放たれた放射能は、粒子が大きく重いものは飛散しづらいためその場に落ちることが多く、逆に細かな粒子で軽いものは遠くまで飛散する。細かな粒子の放射能は、植物に吸収されやすく、400km離れた地点の子供たちの方が、チェルノブイリの近くの子供たちよりも体内放射能値が高く蓄積されていた。そのため、子供たちが集団で具合が悪くなって、ホットスポットがみつかった。
 
子供たちの身体が「放射能カウンター」がわりになってしまっている。

1.人的被害の拡大を阻止できなかった理由
 
チェルノブイリのすべての小学校には、対テロ・対戦争に備えてガスマスクを常備している。しかし、チェルノブイリ原発で事故が起こった際に、担当の役人の自己保身のためだけに、国民に知らされず、汚染地域などは3年間も非公開だったため、二次災害を引き起こし、人体への汚染が広がっていった。
 ちなみに、日本の小学校にはガスマスクの備えはない。

2.チェルノブイリ原発の事故後の対応
 
人体への汚染を抑えるため、チェルノブイリ原発から特定の範囲(30km)について一般人の立ち入りを即座に禁止し、強制退去させて別の町に移住させた。この際、国は移住先での住居を速やかに確保している。また、事故から数年間は年間総被ばく量は、5mシーベルト以上は強制移住をさせていたが、旧ソ連の崩壊とともに、そのような基準はほとんどなくなってしまった。
by ravenono | 2011-07-12 02:52 | KOCOMATSU
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